2011年9月28日水曜日

「断捨離」ということvol.1

 下野・会津・津軽 手仕事専科では、和美との生活を提唱しています。「伝統的な和の物のもつ美しさや生き方のスマートさ考え方を認識して、生活の中に利用して行きましょう」。という事なのですが、・・・。
 ちょうど1か月になろうとしていますが、晴海から月島、築地にたずね街が美しく生まれ変わっていた驚きをこのブログに書きました。今日は、その延長で「断捨離」について書いてみたいと思います。  
私の「とぴい工房」には、物が溢れていました。自分の人生の中にあたるホテルマン生活の中の津軽、滝根町、会津の記録でした。その目的からその道であれば、それ自体は大変価値がある物なのですが、それを活かす「残りの時間」が、殆ど無くなってしまった今では、それは、ゴミになってしまいました。自分誌ともなる教育、企画、行政との軋轢、・・・・と記録に残したいことでしたが、記録に残す時間が無くなりました。10年以上にわたる手帳の記録もありました。日々、課題がありその解決に向けての参考となる「言葉」が、綴られておりましたので、ちょっとめくるだけで直ぐに当時の時間に戻ることもできました。
 
つい最近、それらの資料等を全て捨てることにしました。即ち、津軽・会津・滝根町等のホテルマンとしての記録を諦めました。「断捨離」です。整理整頓という言葉がありますが、①まず、断つこと。未練をもたないこと。②不要なものと有用なものとを仕分けして、不要なものを捨てること。③残ったものを収納すること。終の棲家という言葉がありますが、物は、殆どいらないかもしれません。執着する必要はないように思います。

 記録以外にも沢山の不用品がありました。家族4人でしたが、それぞれに単身生活の時代がありましたので、生活電気用品、洗濯機、冷蔵庫、電子レンジ、・・・が、それぞれに3台ずつ倉庫に眠っています。年式はもう古いのですが、新しく壊れてもおらずにあります。ただ、これらも捨てることにしました。誰も使わないのです。オフハウスに声かけをしましたが、2002年以降の年式でないと引き取らないのです。処分をする引取業者がいて、有料で引き取ってくれます。近々、廃棄処分をします。

 数日前にアフリカ・ケニアの有名な環境保護活動家のワンガリ・マータイさんが、71歳でお亡くなりになりました。物のもつ価値を「消費削減(リデュース)、再使用(リユース)、再生利用(リサイクル)、尊敬(リスペクト)の概念を一語で表せる言葉」として、「もったいない」を提唱されておいででした。文頭に「とぴい工房」は、物に溢れていると言いましたが、思い出の記録、生活電化製品を廃棄しました。まだまだ、書籍、衣類、生活雑貨(食器・調理器具・雑貨)が、残っています。

 捨てられるものと生活に活用するものとを分別し極力活用して行こうと思っています。残された食器類や衣類など、これまで、殆ど眠っていましたので、日々、活用しようと考えています。自分には、残された人生の時間が、どれほどなのかは分かりませんが・・・・10年、20年か、30年か。誰にでも平等に与えられている残された時間を「和美との生活」の指針で、生きてゆこうと考えています。

「和美との生活・和美空間」はショッピング>日本の民芸/「下野・会津・津軽 手仕事専科」のブログです。
株式会社とぴい企画
080-5089-9227  topykikaku@ybb.ne.jp

2011年9月13日火曜日

東京都内の生活から

 ある用事から、晴海から有明等臨海地区を訪ねました。私自身は、かつて、今から丁度43年前から飛び飛びでしたが6年間を都内の江東区の錦糸町、浅草等や神奈川の生田に暮らしておりました。学生の身分でしたので、学舎とアパートの行き来でしたが、アルバイトでも随分とあちこちに行く機会がありました。
 私のいたところは、下町でしたので、生活感にあふれて、また、ゴミも多く雑多な印象があります。その中でも、築地は、稼ぎも良くて2年間程、通いました。早朝の一番電車で入り、午後の2時頃まででしたが、賑やかで忙しく働いた記憶がありました。魚と潮の匂いで、また、発泡スチロールや木箱が使われており、大八車や電気自動車のバタバタで、荷物をお客様の車まで運びました。

 今回、久々に懐かしく築地市場を訪ねました。宿泊したのは、晴海でしたので、勝鬨橋を渡り歩いて20分位の距離でしたが、二つの驚きがありました。
 ひとつは、街がきれいになっており、ゴミ一つ落ちていないことでした。また、隅田川も綺麗で夜景も有明地区の高層ビルが美しく、’東京はきれいになったな’一流の国家はこういうことなのかなと考えました。
 もうひとつは、東日本大震災以降に顕著なのかもしれませんが、人々が優しくなりました。どの方も生活空間では、挨拶を交わしておりましたし、いろいろなところで、優しく対応してくれました。

 和美との生活があり、築地内や場外の食品や刃物、道具のお店を私の手仕事専科のヒントや取扱いが出来ないかということを思いながら覗きました。昔からの伝統的な手仕事品が並んでおりました。手仕事専科で扱う物の方が、より本物と言える印象を持ちながら、見て回りました。
(フリー画像でご紹介します)
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2011年7月29日金曜日

伝統食品の「和美との生活」

 「下野・会津・津軽 手仕事専科」では、当初から「和美との生活」をポリシーとしておりました。
その内容とは、「・・・・そこで、伝統的産業「手仕事」を守り、人間らしい生活に復帰することを目的に『”和美(わび)”との生活』を提案いたします。和=日本の伝統的な製品と生き方である”和”
、美=古の生活の中で育まれてきた美術工芸品と生き方の知恵としての”美”
を生活の中に活用することを提唱いたします。・・・・」です。

 現在、74業種97工房ですが、その中に「伝統的食品」をくわえました。伝統的食品の「和美との生活」は、まったくその考え方が当てはまることに驚いております。伝統的食品は、私の1980年代に学んできた「新しい生活・文化的食生活」では、全く価値をもたないものでした。古い3年味噌や5年味噌は、栄養価が少なく、新しい作りたての味噌が、栄養価が高いと教わったように思います。しかし、現代人のいかに「成人病」と言われる人々が増えているか、アメリカナイズされた化成肥料や農薬の使用による農業から作られる食材が、その「成人病」の温床となっているかが、問われています。

 「本来人間は、病気にならないようにできている」という人間本来持つ機能は、人類が発生以来かわらないものです。「免疫力」を持ち、また、癌などの発生に対しては、ナチュラルキラー細胞による抑制によって、健康体が守られています。それらの人間の60兆個という細胞が、「食」の栄養素によって、健康に保たれているわけですが、現代農業の生産する「食」には、その栄養素がおおきく欠けていると言います。戦後のアメリカナイズされた産業が、日本人の「食」を変えてしまったと言えます。人間の理想的な「食」は、江戸時代の「食」にあると言います。発酵食品である「味噌」「醤油」「納豆」「酢」「漬物」「出汁」、そして、堆肥(落ち葉から作られる)という有機肥料による野菜などは、現代の医学が、見直している食材です。

須藤醸造店
http://tesigotosenka.com/nasumiso.html
太田酢店
http://tesigotosenka.com/ootasuten.html
カネショーのりんご酢
http://tesigotosenka.com/kanesyou.html
林合名会社・イゲタ醤油
http://tesigotosenka.com/igetasyouyu.html
とべや食品・葉唐辛子
http://tesigotosenka.com/tobeya.html
とべや食品・長者納豆
http://tesigotosenka.com/tobeya.html
ヤマトミ食品・飯寿司
http://tesigotosenka.com/izusi.html
鰹削り節店仙台屋
http://tesigotosenka.com/sendaiya.html
 「食」の観点から、「和美との生活」は、伝統的食品を現代生活に取り入れ活かすことは、大変に重要と言えるでしょうか。西洋のドレッシングではなく、醤油、酢をつかった、和の調味料が、栄養価が高く本来人間の求めている食材と言えるでしょう。和の伝統的食品を生活の中に取り入れましょうということです。

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2011年5月8日日曜日

世田谷美術館に「白洲正子」展を拝見しました

 一昨日に世田谷美術館に「神と仏、自然への祈り白洲正子」展を拝見しました。早朝に那須を出て、10時半頃には、着くことが出来ましたが、その時間でもかなりの人だかりで、現代のなかで白洲正子の人気を伺うことができます。小田急線の成城学園前からバスで砧町で降り、10分ほど歩きましたが、結構歩いた印象がありました。

 展示内容は、丁寧に彼女のあるいた美の追求の道をご紹介するもので、彼女の著書等を拝見すると彼女のもつ美意識や感性の鋭さそして気性等もこの展示会の説明と重なってよく知ることが出来たように思います。日本では、自然宗教「神」と仏教「仏」とが融和して、日本独自の宗教観に至ったといいます。それが日本独自の神・仏だといいます。
 彼女の愛した能の世界は、舞台で拝見したこともなくわかりませんが、その美に対する修行と感性の磨きと一女性白洲正子固有の物ではありながら、知れば知るほどに勇気を頂戴するのを感じました。

 「和美との生活」として、提唱させていただいておりますが、自分の生き方を律するものとして、更に実践して行きたいと思います。幸い少しの庭木石もあり、30数年が経過してはいますが、和風の家があります。日本の古今を問わず美的なものを美に諮りながら生活空間に取り入れて行きたいと感じました。白洲正子が、青山二郎や小林秀雄から鍛えられたものに、自分の主張が自分が納得したものかどうかのようです。

 現在の100円ショップに代表される物品と骨董工芸美術品についてもコメントで、「日本人は、そんな馬鹿じゃないよ、必ず日本本来の美を感じ戻ってくるよ」といった物がありました。私は、より懐疑的ですが、彼女の仰ったことを願っています。
手仕事専科 http://tesigotosenka.com
和美との生活 http://tesigotosenka.com/housin.html
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2011年5月5日木曜日

板室温泉大黒屋の美の風景

 何カットでもと思い、板室温泉大黒屋を訪ねました。ちょうど、「伊藤文夫陶房展」が、開催されておりました。ここは、いつ来てもすてきな空間が自然に作られています。現代アートを取り入れた試みが、企業メセナ賞を受賞されていますが、常に前進されている宿であり、これからも新しい世界を提供してくれるものと思います。

 私の「和美との生活」では、居住空間に美を求めるものですが、それは、形に拘らなくとも生き方であり、時間の楽しみ方であり、人に対する思い遣りであり、心の営みになるように感じています。どのような縁でこのような「和美との生活」に関わるようになったのかは、わかりませんが、少しずつ、感じ入るものがあります。写真の枚数は、少なかったのですが、ご紹介いたします。
手仕事専科 http://tesigotosenka.com
和美との生活 http://tesigotosenka.com/housin.html 
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2011年4月30日土曜日

茶陶「八染窯」の和田厚さんを訪ねて

 昨日は、益子の春の陶器市でしたが、その帰りに久しぶりに「八染窯」に和田厚さんを訪ねました。実は、今回の大震災で益子焼の多くの工房や小砂焼藤田製陶所さんもおなじく被害を受けておられましたが、那須町にある和田さんの工房でも大変な被害に遭われていました。大変に残念なことですが、ページ上の幾つかの作品は、壊れていましたが、さらにガス窯や蓄えてある釉薬が、被害を受けたといいます。 
 
 益子の春の陶器市のことや「美」「目利き」等について、お話を伺いましたが、御友人の奈良の辻村さんの作品を例に出されて、お話しいただきました。彼が、ビートタケシとの対談で、「評価は、重要ではあるが、自分が納得した作品であるかどうかが、より重要だ」と話していたが、自分も同じ意見だと仰っておられました。個々人の感性から、作品を作る訳ですが、また、それを見る人もそれぞれの感性を持ち合わせており、一致したところで両者が楽しめば良いのかもしれません。

 目利きというと一般的な評価との合致が、重要と思われます。美学という範疇でしょうか。私が益子焼の共販センターや益子焼しのはらでたくさんの作品を拝見いたしますが、自分自身の美に合致した作品は、少ないでしょうか。当然同じ土の量を使い作られた珈琲碗ですが、美の観点からは、雲泥の差となります。作り手の工法による手間暇の差も幾分はあるのでしょうが、形が、色の配分・バランスが美に値するのかどうかでしょう。

 伝統的な工芸品を対象に「下野・会津・津軽 手仕事専科」を立ち上げ「和美との生活」を提唱しておりますが、和美の対象は、伝統的工芸品も現代作品も一括して手仕事からとしています。陶器という雑器の類は、生活の中で好ましい形であり、色であり、機能性であることが求められます。同じように布、絵画、木工品も同様と思います。美的なものを生活の中に用いることをテーマとして、対象は、「美的なもの」と言えるでしょうか。
 和田さんとの話から、まだまだ、結論には到達し得ないのですが、「美学」の重要さを認識する必要があるでしょうか。
手仕事専科 http://tesigotosenka.com
益子焼 神谷正一
・コーヒー碗・皿流紋  ¥5,900
 カップ径85mm×高75mm
 皿径150mm×高30mm
 ■商品コード S-0701023■
益子焼 神谷正一
・鉢 面取半梅文  ¥15,900
 サイズ 径210mm×高70mm
 ■商品コード S-0701052■
 

太郎工房(taro-kobo)
・マグカップ(ブルー/青磁)  ¥2,570
 Φ7.5cm×h8.5cm
 ■商品コード O-0502007■
 
・丸皿(ブルー/青磁)     ¥1,930
 Φ15cm×h2cm
 ■商品コード O-0502010■

創作工房 あくつ
・マグカップ(4種) ¥2,060
  Φ9cm×h9.5cm
 ■商品コード O-0501014~17■

会津本郷焼 鳳山窯
・彩色鉄仙マグカップ  ¥4,200
 径9cm×高10cm
 ■商品コードA-07008■ 

益子焼  宇田川勉 作
・急須(小)    ¥5,500
 口径5cm×横9cm×h8cm
 ■商品コード O-0505009■

八染窯 和田厚 作
・粉引耳付花入 ¥120,000
 径105mm×高255mm
 ■商品コードS-22009■
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2011年4月15日金曜日

新’和美との生活’について

 この一カ月は、毎日が原発のニュースと時折おこるM6前後の余震とで、気持ちの休まる時がなかったように思います。今朝の新聞に宮沢賢治の’雨ニモマケズ 風ニモマケズ’の詩が載っていましたが、私たちは、このような気持ちでこれからの時間を過ごしてゆくようなのかと思います。

 4月4日のBS番組で「能登、輪島の特集があり、’和美めぐり’の言葉が見つかりました。番組自体を見ることはできなかったのですが、紹介文を見ると私の「新’和美との生活’」と同じ意味の言葉でした。

 「下野・会津・津軽 手仕事専科」では、「新’和美との生活’」を提唱しています。このブログでは、その意図から「和美との生活・和美空間」のブログとしております。
 この度のホームページを立ち上げてからは、和美の概念に進化ともいえるあたらしい考え方が、その都度加わってきました。当初は、①伝統工芸品を対象にしておりました。次には、②現代の作家によるあたらしいデザインも対象としました。そして、③音の美ということで音楽も欠かせない対象と考えるようになりました。また、最近では、④生き方、生活の仕方の時間も対象となっています。
 美しい和美を生活に活かしてゆくという事は、生活の価値観は当然ですが、それに親しむ愛でるゆっくりとした時間が、伴います。効率的に左脳的な生活様式には、生まれえない時間観念です。右脳的な価値、観念が必要となるでしょう。

 いぜんから感じていたことにアメリカ企業に代表されるグローバリズムによる経済至上主義は、人々を幸せにできるのかという事でした。従来の価値観から経済的にビジネスで勝つことが、最優先されます。富むものと貧しいものとが、一緒に住む地球号では、’調和’が求めらるはずです。中国による所得格差の歪は、近未来に大地震のように一気に是正される時が必ずくるでしょう。
 我々は、幸せに生きることが、大切であって、幸せ=(イコール)経済(金の量)では、ないと思います。貧しいことは、良いことではありませんが、幸せの尺度は、異なります。幸せは、考え方によります。より心豊かな生活を「調和ある経済と生活の考え方」に求めるべきでしょうか。

 人類の英知は、経済の発展とその調和を生み出すべきです。
新’和美との生活’は、心豊かにする美しいもの、音楽、時間、考え方をともなったものです。
写真は、過去の写真からご紹介いたします。
手仕事専科 http://tesigotosenka.com

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