2015年9月5日土曜日

生活の中の「リネン」と「緑の色」

こちらの写真は、昨年のギフトショーの展示写真になります。
仕事専科では、たくさんの種類の伝統工芸品の工房を扱っております。
ギフトショーにも、いくつかの工房が参加しておりますので、御挨拶をして参りました。
 
仕事専科では、「和美との生活」を提唱しております。
四季を持つ日本(倭)の人々は、古から、色の移ろいを見てきました。
聴くところでは、日本人の色識別の感性は、3万色と聞きます。
そして、480色もの名称があると言います。
私は、特段すぐれた感性を持っているわけではないのですが、色とデザイン(意匠:形)が好きです。
大伯父も、祖父も、叔父叔母も書が、得意でした。
私は、書は、だめでしたが、こどもの頃から、図画が、得意でした。
仕事専科を始めるに写真撮影やホームページのレイアウト構成は、欠かせないものです。
資金が、潤沢ではありませんので、出来るところは、自分で作らざるを得ません。
そのようなことで、出来の良しあしは関係なく、すべて自分で行うことになりました。
結果的に、ネットショップの先輩からは、特段ご指摘を得ることなく、参りました。
たぶん、視覚的には、良かったのでしょうか。
 
和美との生活」では、日本人の古くからの美的感性を現代生活に取り戻したいと考えています。他には、和を尊ぶ結いの考えです。生き方の知恵です。
生活の中に「自然布」のもつインプレッション(印象)は、癒しであり、侘び寂に繋がります。
そして、緑の花木草です。
緑を見るとひとは、安らぎを得ることが出来ます。
人類の、日本人のDNAです。
いまは、妻との二人住まいです。
いつも、”終活”が、合言葉になるほどですが、新しいものは、入りません。
大切なものだけ、必要なものだけを生活の中に取り入れたいと話しています。
 
ギフトショーの写真から、数枚をご紹介いたします。 
自然布風の布地があることで、
器が引き立ちます。
壁かけの下記に緑の蔓が、
似合います。
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2015年9月4日金曜日

津軽金山焼のこと

最近、我が家のダグーという愛犬が、亡くなりました。
暑い8月26日(水)でしたので、14歳と4ヶ月18日の長命でした。
亡くなった日は、会津若松に手仕事専科の工房を訪ねていた時ですが、妻から’たった今息を引き取った’との連絡が、入りました。
寿命でした。
彼は、まだ目が明かない子犬の時に拾われてきたのですが、4月8日を誕生日にしました。
ワン子のいなくなった生活は、シンプルになります。
朝夕の散歩は、必要なくなりました。
住まいだった玄関先が、きれいになり、彼関係のものは、全部整理されつつあります。
ひさびさに綺麗になりつつある住まいですが、ものがない空間を楽しんでいます。
”終活”が、妻との合言葉ですが、住まいをシンプルにすることは、ある意味では、楽しみになりそうです。

さて、津軽金山焼ですが、いくども金山の地に訪ねています。
その焼締めの色と手触りが、釉薬の焼物と異なり、シンプルです。
備前焼は、素晴らしい焼締めの器ですが、その風合いと似ています。
金山の地は、縄文時代から、その粘土質の土が、焼物に適していたことから、”亀ヶ岡遮光器土偶”が、出土しています。その後は、須江器として、焼物が盛んだったようです。
松宮亮二さんが、金山焼をこの地に興しました。
”土と炎の芸術”です。

我家には、那珂川町の焼物小砂焼と津軽の金山焼が、同居しています。
全く性格の異なる器ですが、小砂焼は、その金結晶と鉄赤の激しい色から楽しめる器ですが、
金山焼は、静かにしている剣客のようです。
”あるだけ”で、静かな存在感があります。
そして、お料理を盛り付けると五色の料理が、自由に躍動します。
盛り付けを楽しんでいます。
壁灯
ビアカップ(3種)
カレー皿
祭壇
登り窯にしつられている祭壇。
自然の炎がつくる焼き物は、
神様の仕事
になるのかと思います。
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2015年8月1日土曜日

花のしつらえ

先に、季節のしつらえということで、ブログを書きました。
しつらえは、季節に結びつく言葉です。
準備や備えといった意ですが、わたしには賢い言葉に聞こえます。
今日も仕事専科のホームページのメンテナンスです。
津軽には、すぐれた手仕事が、数多くあります。
あけび蔓細工ブナコ津軽こぎん刺し津軽びいどろ飯ずし山菜漬りんご・・・。
手仕事は、自然のものを扱います。
昔から引き継がれてきた仕事ですから、当然にそうなるのでしょうか。
鯵が沢から竜飛岬に続く海岸に七里長浜があります。
かつて、そこの砂を炊き、硝子の浮玉をつくっていました。
それが、津軽びいどろです
美しい、そして、昔から続く硝子作りの技術を継承しています。
ちょうど、花器のページをつくっていました。
いくつかの花器をご紹介いたします。
手仕事専科 http://tesigotosenka.com
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高温で柔らかい硝子を宙空で瞬時に仕上げるフリルの形。
どれ一つとっても同じ形にならない硝子の花びらです。

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移りゆく季節の彩りを空間にしつらえる。
花器は、季節のしつらえとしては、容易で、その硝子器の彩と花の個性とが、愉しい出会いをつくってくれます。
まるで、美しい女性を美しい設え(具)でまとうことで歓びを与えたようにです。
花が歓んでいるように見えませんか。


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2015年7月23日木曜日

季節のしつらえ

季節のしつらえという言葉は、時折耳にする言葉ですが、今日は、津軽びいどろのWeb citeのメンテナンスを行っていましたが、その中に「季節のしつらえ」という言葉が心地好く聞こえてきました。
「しつらえ」とは、準備とか、用意、備えるの意で説明されます。
この言葉から、日本の文化に深くかかわっていることを知ります。
日本の文化は、四季に負うところが、大です。
私たちの色に対する感性は、四季によって、培われたと言います。
一年中同じ景色の色の自然では、いろに対してこれだけの区別する言葉は必要なかったでしょう。

さて、季節のしつらえとして、季節をあらわすいろいろな道具や装飾品があります。
住宅内では、夏と冬では、障子の貼り替えや引き戸の交換があります。
食器にしても夏と冬では、お料理が変わることから、器も自然と変わることになります。
夏には、涼しげな硝子器や磁器が、求められ、冬には、漆器や陶器が求められます。
着るものは、当然です。
衣替えの時期には、いろいろな楽しみが、あります。季節のおしゃれです。
持ち物もそうです。バッグの意匠も季節感があります。
仕事専科の人気商品の一つにあけび蔓細工がありますが、涼しげな涼をさそう初夏から、秋までの時期に人気となります。

私たちは、経済の名のもとにこれらの文化を蔑にしてきました。
元禄時代は、商人の富が、文化を育てました。
しかし、資本主義は、スピードが、異なったのでしょうか。
かつての文化を継承しはぐくむ時間を持たせてはくれなかったように思います。
一方、社会主義や共産主義は、文化を破壊したように思います。
イデオロギーのもとに文化的価値を破壊したといえます。
私の眼には、彼らは、異常増殖する癌細胞のように映ります。
和美との生活では、美とそれを認知する心が、重要です。
季節感をあらわす手仕事を写真で紹介したいと思います。
津軽びいどろ
http://tesigotosenka.com/tugarubiidoro.html
津軽びいどろ
http://tesigotosenka.com/tugarubiidoro.html
あけび細工
http://tesigotosenka.com/akebituru.html
ブナコ
http://tesigotosenka.com/bunako.html
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2015年7月9日木曜日

甘露山”妙雲寺”の境内

以前に大田原市黒羽にある大雄寺と雲厳寺をたずねたときがありますが、どちらも禅宗のお寺です。先日訪ねた塩原温泉にある”妙雲寺”も禅寺です。
本堂が四角形に大きく簡素に作られているのが、特徴なのかと思っていますが、境内も侘び寂の美しさを感じさせる造りです。
庭の造りは、どのような方々が作られたのかは、知りませんが、素晴らしいものです。
仕事専科とは、直接のかかわりはありませんが、美の歴史の魅力では、同じでしょうか。
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2015年1月8日木曜日

防災のためのランズケープ・デザインのこと

今日は、友人の紹介で遊行茶屋でおこなわれる防災のワークショップに参加してきました。
「海みらい」の大塚ひろ子さんは、タスマニアで24年間日本語教師を務めておられる方ですが、御家族が、先の震災で亡くなられています。
押し付けることなく、防災のためのご提案をなされていました。
また、ランズケープ・デザイナーの廣瀬俊介氏は、東京大学京都大学空間情報科学研究センター研究員の方ですが、造園が、専門の方です。地理学的、そして、地質学的な見地から、自然と調和した造園の在り方をご説明されていました。
ひとつの考え方としながらも論理的なそして、古人の知恵ともいえるものを説明されていました。

この度訪ねた遊行茶屋は、芭蕉や西行の有名な遊行柳のところにあります。
芦野地区の地形図をひも解いてみると奈良川による扇状地であることや、花崗岩や砂地など、温暖期や氷河期による浸食など地形図を分かりやすく説明してくれました。
この度の東日本大震災で、三陸海岸で津波の被害があった地区で、かつて、この地よりも下に住居を設けてはならないという話を聞いていましたが、この芦野地区のいくつもの神社の立つところは、山岸であり、決して、扇状地の平坦な土地ではないことが分かります。
かつては、大雨の際に浸水しない高台に造営されたからです。
こられの先人の知恵は、古人の知恵は、語り伝えられたのでしょうか。
きっと、戦後の高度成長期において、利益優先の土地神話から、それらの貴重な知恵は、片隅に追いやられてしまったのかと思います。

手仕事専科では、「和美との生活」を提唱しています。
コミュニティの中にある古人の知恵を見直すことを提唱しています。
知恵であり、生き方です。
今日は、廣瀬氏のお話から、改めて防災における古人の知恵を思い知りました。
ハードは、必要ですが、ソフト(災害を避ける知恵)との融合が必要です。
ゼネコンや政治家による利益誘導の目先の政策ではなく、100年の計をたてるべきだと思います。
その際の決定には、古人の先人の知恵に想いを馳せるべきだと思います。
2011.03.11以来、私たちは、国家の政策の嘘を見てきました。
利益誘導の構図が、いかに愚かだったかを知りました。
古人の知恵に学び、私たちの選択に責任を持つ必要があります。

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2015年1月7日水曜日

手仕事の継承と将来の道

今日は、NPO法人アジアの誇り プレアビヒア日本協会の方と打合せがあり、ホテルエピナール那須に伺いました。
いつものすてきな空間のカフェです。
今日の午後から施設点検の日となっており、お客様は少なく、静かな佇まいでした。
窓から見える庭先の巣箱が、印象的でした。
その方とのお話では、いつも私の「手仕事専科」に関心を持っておられて、適切なアドバイスを頂戴し、また、わたしの仕事への情熱にパワーをもらっています。
人生の先輩でもありますが、その大きな懐は、会うたびに魅せられています。
いくつかのアドバイスを頂戴しました。
1.昨日のNHKの番組をご覧になり、「手仕事の点と線で結ぶ、プロデュースが、手仕事の
  生き延びることに繋がる。」と仰っていました。
 
 ・奈良の紺屋であった中村政吉商店の中村社長も紹介されていたといいます。
  私のなかにOBMhandcraftsのコンセプト商品があります。
  これが、それに該当します。
 
 ・わたくしの手仕事専科では、105業種152工房を取扱っています。
  しかし、デザイン、機能性、販路、商品化、コスト、・・・。
  「物が売れる」ということは、いろいろな要素が、関わってきます。
  いち個人の思い付きでは、不可能になります。
  しかし、もつけといわれるほどのキーマンとなる「人物」が、核(コア)となる、真珠貝の養殖の
  種になる「人物」が必要です。
2.那須高原では、毎年「つながるひろがるアート展」が、開催されています。
  手仕事(伝統工芸品)とうは、現代にあって、若い方々に知られずに販路を失っています。
  それでもそれを知らない若い方々にその工芸品の良さを「新しいプロダクト」を知ってもらうこと  
  で販路が出来るのではないか。
 ・わたしの友人から教えてもらった、「わたしたちは、物を売っているのではない、文化であり、
  歴史であり、アートであり、職人の想い・こころを売っているんだよ。」という言葉を伝えました。
 ・「つながるひろがるアート展」は、まだまだ、小さな火でしかありませんが、伝統工芸品の魅力
  を創り伝え、広げてゆく使命を持っていると感じています。
3.NPO法人アジアの誇りプレアビヒア日本協会の仕事は、どのようなものをつくるのかが、
  課題だといいます。
 ・明治維新が、それまでの日本の持つ力(ポテンシャル)、教養であり、文化が、タイトロープの
  ような道を生き延びました。
  中国のインドの轍を踏まない道を選びました。
 ・第二次世界大戦後の日本は、どうしたのでしょうか。
 ・評価は、歴史がします。
  今、わたしたちは、最善と思う道を歩むことだと思います。
  プレアビヒアも、いくども推敲し歴史からの知恵をだしあい、かの地に提案すべきだと思います。
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手仕事もわたしのできることで、先輩の提案される道を歩んで行こうと再認識しました。
和美との生活」は、大切な理念です。
OBMhandcraftsは、これからの手仕事の在り方をしめす商品です。
「売れる物」は、売れる理由があります。
世界に「売れる物」を創ってゆきます。
手仕事専科 http://tesigotosenka.com
「和美との生活・和美空間」はショッピング>日本の民芸/「下野・会津・津軽 手仕事専科」のブログです。
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